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Posted by ミリタリーブログ at

2021年10月06日

米軍実物 LC-2 キャンティーンカバー・ファーストエイドキット 入手

今回さらにLC-2関連が拡充しました。
じきにウッドランドのOTVをしっかり入手して初期イラクの装備もやってみたい所だったりします。



今回実物のキャンティーンカバーとファーストエイドエイドキット(ガワのみ)を入手しました。
LC-2と呼ばれる70年代から00年代ごろまで使用された装備の一部になります。
MOLLEが普及するまで米軍の主力装備品を担っていたもので、その原型はWW2での装備品にさかのぼります。
ベトナム戦争前後での改良を経てLC-1にておおよそ完成し、細かな仕様変更のみでLC-2と使用され続けたものの00年代初頭にMOLLE装備へ移行し主力の座を降りました。
今でも部分的に残っていたりはします。

まずはキャンティーンカバーから




おなじみの形状です。
ナイロン製で基本的な形状はコットン製のM1956と同一ですが細部が異なります。また、M1956をナイロン製に変更したM1967装備ともやや異なり、これまでのキャンティーンカバーを改良したような形になっています。



一番目立つ点は、小さなポケットが付いた事でしょう。浄水用の錠剤の小瓶を収納できるようになっています。
清潔な飲料水の確保は極めて重要です。浄水剤を一緒に収めておくことで不潔な水を飲用して病気になるのを防ぐ意図があるのでしょう。
バラバラに携行するとどうしても紛失したり横着して使用しなくなるのでこれは使う側も楽になって上層部的にも病気で後送する兵士が減るので重要な改良なのだと思われます。

ほかは縫い目の場所や向きが変わった程度でこれと言ってめだった特徴はありません。


内側もこれまでのカバー同様にふわふわした素材になっています。


スタンプは消えかけていますが、表面中央にUSスタンプが、裏面のスライドキーパー下部に詳細がスタンプされています。

COVER WATER CANTEEN LC-2
DSA 100-76-C-1249(難読)
8465-00-060-5256

ファーストエイドキット


中身はありません。ポーチとケースのみです。
文字通り簡易な医療キットを入れるケースのようです。
詳細は知らないのですが、大きさが2種類あるようでこれは大型の方になります。
高さがやや低い小型の方が比較的古いようで、こちらは比較的後期の使用されていたようです。


フラップ内側のスタンプ(やや難読)
6545-01-094-6142
CASE, MEDICAL INSTURUMENT AND SUPPLY SET NO.8 AMBASSADER BAGS & SPATS MFG.CO., INC.
SPO200-03-C-4165

フラップ外側上面にもスタンプがあります。
6545-01-094-6412
FIRST AID KIT, INDIVIDUAL


6545-01-094-6136
INSERT,FIRST AID KIT CASE

ポーチ自体は薄めのナイロン製で、あまり強度はありません。
四角い形状ながら自力で形状を維持出来ない上にフラップを閉じても左右に隙間が出来るため、基本的に樹脂製のインサートケースと一体で使用します。
フラップの固定は2箇所のドットホックでやや古臭い固定方法です。

インサートケースはOD色のプラケースで多少防水に配慮されたデザインです。
この中に支給される医療キットを収めておくのでしょう。
空っぽなのもかわいそうなのでサバゲーやイベントの際に持ち込んでいる怪我の手当セットを入れておきました。
このケースの蓋の開閉部は簡易な構造なので強度は強くなく、頻繁に開け閉めすればすぐに壊れてしまいそうなので小物入れにするのはやめておいた方が良さそうです。


蓋の内側にも刻印があるのを忘れていました。

FRAASS SURVIVAL SYSTEMS,INC.
BRONX,N.Y 10475
DLA120-87-C-4421

インサートケースの片側は湾曲しておりポーチをベルトに装着した際に体の形状にある程度フィットする配慮がされています。
後のIFAKに繋がる装備品だと思われますが、樹脂製のケースの影響か結構サイズが大きくそれこそIFAKポーチより一回り小さいかな?くらいのボリューム感です。


スライドキーパーの間の部分はベルクロで開くことが出来ます。
より自由な位置に装備出来るような配慮なのか…今ひとつ不明です。



LC-2系もじわじわ揃ってきました。
もう少しで前時代的な「米軍」の基本装備系にたどり着けそうです。気長に集めていきましょう。  

Posted by くさったみかん at 00:30Comments(0)装備

2021年10月04日

米軍実物 M12ホルスターを購入

M9拳銃用のM12ホルスターを中古で購入しました。

M12ホルスターはベレッタM92Fが米軍に制式採用された際に併せて採用されたホルスターで、M1911用の革製のホルスターからナイロン製に変更になった特徴があります。
材質だけでなく、左利きに対応等拳銃と同様に現代的な要素も含まれたホルスターだと個人的に思います。
現在はカイデックスホルスターに押されてほとんど使用を見なくなった上に新たにM17拳銃が採用されたことで姿を消していく事と思いますが、ピストルベルトに似合うホルスターが欲しくて今回ネットオークションサイトで購入しました。



このホルスターは比較的入手しやすく、新品から中古までネットオークションサイトなどで販売しています。
放出品店やエアガンショップで販売していることも多いですね。

外観は見ての通りのナイロン製で少し懐かしさの感じるオリーブドラブ色となっています。
拳銃の上面側に当たる部分に樹脂製?の板が当てられており剛性が結構あり、生地も固めのクッション性がある素材の為見た目以上にがっしりした作りに感じます。
しかしナイロン装備系の宿命の加水分解からは逃れられない運命にあるようで樹脂製の部分からちょっと嫌な匂いが漂っています。
中古なのでちょくちょく汚損やテープ跡が見られるものの全体的には小綺麗な個体です。



先代のM1911用の革ホルスター(レプリカ)と並べるとこのような具合でM12の方がややコンパクトに見えます。
革製ホルスターは加水分解しないためかなり古い実物モノでも使用できる様な個体も多いですが、定期的に手入れをする必要があります。
一方ナイロン製の場合経年劣化で寿命が来るのは革と比べれば早いものの手入れは不要でおそらくはコストも低いのでしょう。




樹脂製の部分は上部が大きく広がっており、ベルトクリップやフラップの固定部を兼ねています。
右側に装着した際に内側に来る面にはNSNナンバー等が刻印されており、逆の外側にはUSの刻印が大きく入っています。
製造は警察官向けの装備品などで有名なビアンキです。

M-12
PART#9388057
NSN 1095-01-194-3343
BIANCHI
INTERNATIONAL
19200




フラップ部は別パーツとなっておりベルトクリップを外すとフラップも外れる様になっています。
フラップの固定はワイヤー製の爪をホルスターの樹脂部分に引っ掛ける形になっています。
爪にはループが付いていて、内側にはゴムバンドが仕込まれている為下側に引っ張りながら引っ掛けて固定します。
中古の中にはこのゴムバンドが伸び切ってしまっているものも多いそうです。

フラップ部はワイヤー製のベルトクリップが装着されており、この部分がホルスター本体の樹脂部分に引っかかってフラップと本体を固定しています。
ベルトクリップはピストルベルトに丁度合うサイズになっており、強めのテンションで固定するためズレる心配は少なそうです。
このベルトクリップを逆側に装着すると左利き用として使用可能で、変更には部品交換や工具を一切必要としない非常に合理的な作りになっています。
ベルトクリップ金具の鉄板にも刻印があり、以下の様に記載されています。

BIANCHI
INTERNATIONAL
UNIVERSAL MILITARY HOLSTER
U.S.&FOREIGN PATENTS PENDING




便利なことにクリーニングロッド?も内蔵されており、樹脂部分の上部にあるボタンを外すとクリーニングロッドを取り出せます。
ロッドはループの部分にビアンキの刻印が入っています。バリ処理が甘く若干雑な作りですが使用には問題ないのでしょう。




東京マルイ製のM9(旧製品)を差し込むとこの様な具合です。ややタイトでスライドが押される為親指でスライド後端を押し込みながら差し込みます。
タイト気味ですが、しっかりと保持され、安心感のあるホルスターです。
一部刻印からわかる様にM9専用というわけでは無く、M9と同程度のサイズのオート拳銃なら割と挿入可能です。



同じく東京マルイ製のM1911A1を差し込んだ様子です。1911は大型の拳銃に分類されますが、こちらも挿入可能です。
ただ全長が長いので気持ち強めに押し込まないとフラップを閉められません。
余談ですが、サバゲー中などにガスブローバックのピストルをマガジン挿入状態でこの手のホルスターに格納する際は、コック&ロックの状態で入れる事をおすすめします。
ハンマーダウン状態でスライドが微妙に動くと製品によってはバルブが開放されてしまい暴発する恐れがあります。たいていは暴発するほどでは無い放出量ですが、昨今は価格の高いガスを無駄撃ちしたり、このせいでゲーム中にガス欠するおそれがあります。



続いて個人的に愛用している東京マルイ製のUSPを差し込んでみましたが…
こちらは不適合でした。スライドや各部が太く、めいいっぱい差し込んでもフラップを閉じる事ができませんでした。

手持ちに無いので未確認ですがスライドが細いグロック等は問題なく使用可能だと考えられます。
以上の様にマルチまでは行かないもののかなりの種類の自動拳銃に対応可能と思われます。
米軍装備で使用する以外にもなかなか使い道がありそうなホルスターです。


ここまで紹介した所で実用する上でのデメリットも挙げていきたいと思います。

・ホルスター固定位置が非常に高い
・フラップの開閉にやや手間が掛かる
この点がゲームで実用する上ではデメリットになると思われます。
しかしこれはこのホルスターが悪いというよりもそういう設計思想だと考えています。

この当時の軍用拳銃は士官・下士官や特技兵・車両搭乗員等が護身用に携行する武器だったので、素早く拳銃をドローする事よりも拳銃を保護し、万一にも落とさない事を優先した作りになっています。
しかし銃を落とさない堅実な作りはサバゲーでも十分有意義で、スライド~バレルが覆われるこのホルスターは拳銃の汚損防止にも役立ちます。

ホルスターの固定高さはベルトクリップ式の泣き所ですが、後にM12ホルスター等を太腿に装着する為のアタッチメントが開発されています。
このアタッチメントとM12ホルスターは比較的少数例ながらもカイデックスホルスターに混ざって00年代でも使用されていますので、こういった使用方法も個性的で良いかなと思います。


つらつらと書いてきましたが、最近ヤ○オク等にM12ホルスターの中古が安価で大量に出回っています。
気になったらぜひあなたも入手してみてください。  

Posted by くさったみかん at 02:20Comments(0)装備