2022年11月30日
アリスパック入手!!
このごちゃごちゃしたモノ達は…
アリスパックです。
アリスパックはLC-1装備の一部で、ベトナム戦争などで使用されたフレーム式ラックサックの改良型と言えますね。
アルミ製のフレームとナイロン製のリュックサックという構成で、背負いやすく大容量です。フレームはパックを取り外して棚板を取り付ければ箱状の荷物を固定可能で、弾薬箱や各種機材の運搬も可能な汎用性の高い装備品です。
早速お写真を…
まずはアルミ製のフレームです。フレームは形状はどれも同じようですが、表面処理の違いで数種類あるようです。
この個体は緑色のアルマイト加工仕上げで、この他は黒塗装やOD塗装があるようです。
中央部の部材に刻印が入っていました。
また、何箇所かリベットが飛んでいたり外れかけていたりします。ヤバくなってきたらホームセンターでブラインドリベットを買ってきて修理ですね…
フレーム下部に取り付ける腰パッドです。
これは改良後のモノになります。初期はもっと小型で特に前側のベルトは細いものだったようです。
改良後も製造年次によって細かい仕様差があり、特に後期のものはバックルが黒のファステックスになっています。
ショルダーパッドです。左右別のアイテムなので要注意。
こちらは改良前のものです。ざっくり分けて小改良された物と、大幅に改良された物の3種類があるそうです。
特に大幅に改良された物はパッド本体がウッドランド迷彩になっており目立ちます。
小改良されたものはパッド下部の金具が初期のものと異なります。
左側のパッドにはクイックリリース機構があり、緊急時は樹脂製の爪を押して外すことでパッドが解けて素早くラックサックを投棄出来ます。
左側パッドのスタンプは鮮明に読み取れました。
右側は掠れて残念ながら読めず。
こちらがパック本体です。
パックはミディアムとラージの2種類があり、これはミディアムになります。パック単体でラージを入手すれば組み替えて使用できます。
ミディアムでもそれなりに大容量であり、かなりの荷物が格納できそうです。
パックの構成はメインの収納と外側に配置された3つのポケットになります。
メイン収納部の内部には無線機を格納するためのポケットが縫い付けられており、AN/PRC-77やAN/PRC-119などの背負式無線機がパック内部に装備可能です。(写真を撮りにくい場所なので画像なし)
無線機を入れるとき用のボードが付属してました。うれしいね。
メイン収納部の口はパラコードで絞ることが出来ます。閉じる際はパラコードできっちり絞った後にフラップを掛けてフラップに付いているウェビングを必要に応じて調整するという手順になります。
フラップのウェビングは引き抜けない代わりにとても長く、パックの上下にほぼ1周するように配置されているため、フラップの固定以外にもパックの上下にスリーピングマットや寝袋・ポンチョ等を装備する際に役立つように出来ています。
外側のポケットはスナップボタン留めですが、ウェビングで蓋の締付けを調整可能ですので見た目以上に詰め込めるようになっています。
スナップボタンは2個連なって設置されているため気がついたら開いている…ということが無いようになっています。
また各部に幅広のウェビングが縫い付けられており、LC-1・LC-2の各種ポーチ類が取付可能です。
アリスパックを使用する際はピストルベルトの背中側に装備品を取り付けられないため、パック側面にEツール(携帯スコップ)や、水筒などを取り付けることが多いようです。
パックはフレームを使用しなくてもショルダーパッドが取り付け可能な構造になっています。最低限パックとショルダーパッド左右があればリュックサックとして使用可能です。
ちなみにこの個体はフラップの内側に以前のオーナーの名前等が記入されていました。
もしかしたら昔登山用に使用していたのかもしれません。
アリスパックを組み立てて見たところ非常に合理的で便利な作りになっているのがわかりました。
一方組み立ては複雑で難しかったので後日やる気があればアリスパックの組み立て方法を記事にしたいです。
まあ、僕が記事にしなくても、1970年代以降のFM 21-15などのマニュアルが少し検索すれば見れるのでそれ見て組めば大丈夫だと思います…
Posted by くさったみかん at 22:47│Comments(0)
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